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―妄心、もし起こらば、知って、従う事なかれ―


上記は真言宗を開かれた弘法大師空海様が説かれた教えです。空海様は成田山ご本尊様の不動明王を開眼され、様々な教えを説かれました。

「妄心」とは、迷いの心、誤った心。煩悩の事であり、心が穏やかになるのを邪魔する心の事です。

日々過ごしていると、心が平穏にならない場面は沢山あると思います。自分自身を律し過ごせる事が一番ですが、なかなか難しい時もあるのではないでしょうか。

自分の得の為に他人を騙したり、欺いたりと、そのような言動を行ってしまうと、後々恨みを買い、心は穏やかにはなりません。

また自分の面子を保とうとして、他人の悪口等を言ったりしてしまえば、逆に自分も同じ目に合っているのではないかと不安になり、疑心暗鬼になり、やはり心は穏やかにならないでしょう。

仕事、生活等日々過ごしている中でやらなければならない事を放ってしまうと後になってバタバタし、やはり心は乱れてしまうでしょう。

人生の中で自分の心が不安定になる場面は、とても多いと思います。

どんな言動をすれば自分の心を乱すかどうか、ある程度生きていれば、判断が出来、対処が分かるかと思います。しかし一旦目先の楽や得等に目が眩み、囚われてしまうと、欲の心が暴走を始めてしまいます。

そうなってしまうと周りへの感謝や優しさ等の気持ちの心も引きずられてしまい、心が乱れてしまうでしょう。

欲とは「煩悩」の事でもあります。心が乱れそうになった時こそ、自分自身を見つめ直し、「心の手綱」を締めて、御して生活していく事は人生をより良くする為、必要な事であると思います。

その手綱をいつも手にしているのは、他の誰でもなく自分自身です。

4月8日は仏教の開祖お釈迦様が、6月15日は真言宗を開かれた空海様が誕生され、様々な事を説いて下さいました。何を伝えてくれているかを知り過ごす事も、日々をより良く過ごす事に繋がると思います。

皆様がこれからも心穏やかに、健康に過せる事を心よりお祈り申し上げます。

合掌

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