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青葉祭

ここ数日、各地で気温が30度を超す日があります。屋外ではマスクを着用について緩和されつつありますが、どうぞ皆様におかれましては、熱中症対策など体調管理もお気を付け下さい。

6月15日は、「青葉祭」という真言宗では大切な法要が各真言宗寺院で行われています。15日は当山では御縁日にも当たり、真言宗の宗祖・弘法大師空海と中興の祖・興教大師覚鑁のご生誕を祝う「青葉祭誕生会大護摩供法要」を厳修致します。
弘法大師のご生誕は宝亀5年(774年)6月15日、興教大師のご生誕は嘉保2年(1095年)6月17日になります。ちょうどお二人が生まれた六月が緑の美しい季節でもあるので、「青葉祭」と呼ばれるようになりました。

コロナ禍となる以前には、大護摩供法要の後に、日本一大きなお念珠を用いて皆様と共に「健康長寿」をご祈願して百万遍の数珠繰りを行っておりましたが、ここ数年は行事内容を縮小して行っておりました。 本年もコロナウィルス感染予防の観点から数珠繰りは取りやめますが、御参詣の方には、4月の花まつりと、6月の青葉祭のみに行っているお内陣参拝をしていただきます。

お内陣参拝とは、護摩木投入(お名前を書いた護摩木をご自身で護摩の炎に投入していただく)事と、お手綱参拝(御本尊不動明王様の左手の羂索から五色の紐を繋いで、それに触れていただく事により、御本尊様とつながります。)になります。

また、本年は「健康長寿」の元「薬湯」をご準備しております。当日ご参拝の方でご入用の方は、本堂受付にお申し付け下さい。
どうぞ、堂内ではマスク着用などの感染予防の上、お参り下さるようにお願い申し上げます。
※内陣参拝の入り口と出口では、手指の消毒を行っていただきます。

さて、弘法大師は、当時最新の仏教であった密教を日本へ伝え、その教えを説かれた真言宗のご開祖でありますが、その他にも多くのものを日本へ持ち帰られました。
その中には現代私達が食している小麦、唐辛子、そしてうどん製法技術などもあります。

他にも土木技術として香川県の満濃池の改修工事、日本初の庶民の教育機関「綜芸種智院(しゅげいしゅちいん)」を京都に創設するなど、宗教家という以外に、優れた社会事業家でもありました。
又多くの書物を著され、真言密教の教えを説かれました。

その著された書物の一つ「秘蔵宝論」(ひぞうほうやく)というものがあります。その中には次のような一文があります。

「生まれ 生まれ 生まれ 生まれて生の始めに冥(くら)く、
死に 死に 死に 死んで 死の終りに冥(くら)し。」
この世に「生」を受けるとはどういう事か、生まれるとは何か、その「命」が終わる死とは何か、命とは、根源はどういう存在なのかと言う一大事に、今一度そこに光をあててみる大切さを、弘法大師はこの言葉の中でおっしゃっているのかもしれません。
どうぞ青葉祭にご参詣されて、弘法大師様・興教大師様、そして成田山御本尊不動明王様をお近くに感じられて下さい。

合掌

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